ながお街探訪

◇妙楽寺(長尾山薬王院妙楽寺)

長尾の丘の上に歴史あるお寺がございます。通称あじさい寺とも呼ばれ、境内にはたくさんのアジサイが植えられ、
季節になるとみごとに咲き誇り、観光で訪れる大勢の方の目を楽しませています。

現在のお堂は須弥壇裏側に天明八年(1788)再興の銘があり、
約二百年は経ていると思われます。
そして、当寺は鎌倉時代、頼朝の弟全成が住職をしたといわれる威光寺の旧跡と
言い伝えられてきたが、確かな資料もなく、幻の威光寺と言われてきました。

妙楽寺 入口

この威光寺は鎌倉幕府が開かれた時、鎌倉の地より丑寅の方向・鬼門に当たっていることから、幕府の祈願寺として重要視され、また多摩丘陵の要塞の地としても重要な位置を占めており、
それ故に全成が住職にしたとされています。

近年、境内薬師堂に安置している市指定重要歴史記念物・薬師如来三尊仏の修理を芸大に依頼したところ、日光菩薩(天文十四年・1545)胎内から長尾山威光寺の墨書銘が見つかり、当寺が鎌倉時代隆盛を極めた威光寺の旧跡であることが判明いたしました。(次号に続く)

薬師堂